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 音楽以外は最低限の知識を持っている状態のゲーム業界の器用貧乏な私ではありますが、一番重要だよなぁ、と思うのはやっぱりコミュニケーションかな? と思う話。あと、自分的には作品を商品に仕上げる立場として品質管理を重視するので、その辺を絡めたらすごい長くなった(笑)。読みたい人だけ読んでくださいませ方式で。
 転職経験もそこそこあるといろいろな人を見てきているわけですけど、上司にあたる人が自分の都合で情報を恣意的に利用するというのも結構目の当たりにしてきていますですね。
 ベンチャーだとどうしても出世欲の強い人、負けず嫌いの人が多いというのもあるので目の当たりにする機会は増えるわけですが、状況として共通しているのはプロジェクトや業務に率直であるよりも、権力争いや地位や権威を維持することを重視するパターンが圧倒的に多い。
 情報を恣意的に利用し権威を維持するという行動は基本的に製品の品質を下げ、社員をないがしろにし、結果的に会社に損害を発生させるという流れになりがち。
 ただ、会社に損害という部分が曲者で、実際には必要としない人件費や機材費などで与える場合もあるのでなかなか表面化してこない場合もあるのが問題なわけで、そこが表面化しないとどんどん現場が疲弊する危険性を秘めているだけに怖いわけですよ。

 まぁとりあえず、このような状況になるとコミュニケーションという存在がおざなりになり、適切なコミュニケーションが行えていないことにより避けられたはずの不具合や問題が表層化していき時間とリソースの無駄な消費が増えていくだけな状態に陥ることがしばしば。
 しかし、自分の地位を守ることに精一杯の上司は部下との仕事のプロセスや手続きの重要性を見ないし見えない。結局見えるのは納期と会社に対するタテマエ。品質が伴えば顧客満足につながるけど、近親眼的に2つを見据えている状態なので永遠に顧客満足に繋がらない。地位を守るために追わなければいけない事項が逆に追えていないという事態に陥りがちで、事態がどんどん泥沼化してく。
 結果としてマネージャーたる上司と現場のコミュニケーションに問題があると大抵君主論の原則のような行動に出る人が多いように思うんですよね。
 君主論の考え方に陥った上司は基本的に部下が品質保証に関するノウハウを自由に発揮できる環境を作ることを嫌がります。下手にノウハウ発揮されるといずれ立場が逆転してしまうのではないかという単純な恐怖感に抱かれがちなので。これは大きな間違いで企業という組織においてどのように運営されていくべきなのか、という基礎知識がその上司から欠落していることから発生する事項だったりします。正直発揮させる環境を作ったこと、発揮させた結果業績に貢献する人材を輩出できたこと、そういった部分で評価されるように尽力したほうが良い訳で。

 知識のない上司…まぁ大抵大した経験もなく耳障りのいい発言だけで上った人なんですけど…はこの恐怖から逃れるために君主論を発動させちゃう。居丈高に振舞って部下の間に「上司の考えに反する発言をすると処罰されるのではないか」という恐怖心を植えつける。これは実力で地位を維持するのではないというのがポイント。まさに君主論。
「愛されるより恐れられる方がはるかに安全だ。何故なら人は愛するものを傷つける傾向があるからだ(君主論)」

 恐怖心を与えるという行為そのものは実は否定しなかったりする。組織としての秩序を維持するためにはある程度の怖さは必要なんで、ある程度はOKだと自分も思う(尊敬と畏怖の念って言うでしょ)。
 ただ、その恐怖心の植え付けが業務の妨げになるようでは問題。結果として商品のクオリティーは下がる道を歩んじゃうだけなんで。んで、大抵そういう状況にあると上司の個人的な都合によってプロジェクトに対する関わり方がふらつく状況になりがち。そういう状況になってしまうともう現場の士気は下がる一方で覇気がなくなってしまう。
 企画も開発も品質管理も広い心を持ち、ユーザーを見据え、製品、プロセスを大事に会社の発展に尽力する人が本当に大切であることは別にゲーム業界に限った話ではないかと。
 残念ながら、品質管理部門に対する意識を持っている企画者は企画者の総数からすると少ないんじゃないかな、と感じてたりもします。製作者の尖がった部分を丸くする部門なので意識したほうが良いかと思うんですけどね。みんなが意識すれば今回ネタに挙げたような会社的に本来不要なレベルの品質管理部門のマネージャーはいなくなるんじゃないかと思う。

 品質管理部門における恐怖政治の最たる例は1986年に起きたスペースシャトルチャレンジャー爆発事故なんですよ。
 この事故はたった一種類のリングの不具合によって発生したもの。しかもその不具合は前もって現場の技師たちは気づいており、何度もマネージャーに報告されていた事実もあるのですが、数人居たマネージャーは期日に拘り自分がきっかけで延期なんて事態は地位の保持に支障が出るということでお互いに黙殺。技師たちはこのまま打ち上げを行えば何が起きてしまうかを理解しており、進言も考えたものの、進言することにより打ち上げが延期、結果的にマネージャーの怒りを買い失職させられるのではないかという恐怖心に負けてしまったわけで。
 んで、結果として7人の宇宙飛行士が命を落とした、ということなのです。

 開発側としても品質管理部門に投げたから安心、という訳ではない、という話にもなるわけで。もう少し品質管理の重要性をみんなが意識すればなーと思うことがしばしばあります。んじゃ何を意識すれば良いのか、となるとその辺は結構その手の本に書いているので読むと良いんじゃないかなー。結局この手の語りもその受け売りと経験則が入り混じって出来てるものですから。
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